こちらの記事の続きです◎
・「本当の自分」を生きられない理由
たとえば荒れてしまったお肌も、何かの「原因」があるからそうなってしまっているだけで、
それが本来のあなたの素肌なわけじゃないのと同じように
今、心に何か生きづらさや苦しさを抱えていたとしても、
何かの「原因」があるからそうなってしまっているだけで、
それが「本当のあなた(本当の自分)」なわけじゃない
ーーそんなことを、前回の記事では綴りました😊
じゃあ、この「原因」って何なの?というのが今回のお話です🌈
それは、結論から書くと、
私達の今の性格やものの見方、湧き出る想い、それらの全ては、
「過去の記憶(経験)」によって形成されていて
私達の心の中には実は、
過去の記憶の全てが内蔵されているんです。

そして「本当の自分」というのは実は、
『過去の記憶』に埋もれている部分の、その『奥』に存在していてーー

そしてその『記憶』とは、生まれてから今日までの間の記憶だけではなく、
・お父さんとお母さんや、おじいちゃんおばあちゃん、また、その先の先祖の記憶(経験)や、
もし、過去生や前世というものがあるのならば、
・そうした過去生・前世の記憶というのも全て、
頭では忘れてしまっているだけで、実は一つ残らず
私達の心の中の『潜在意識』という場所に、その全ての記憶が刻まれている、と言われているんです。

・「本当の自分」を生きられないわけ。私達の心が「反応する」メカニズム
そして私達の心はこの『記憶』がきっかけとなって
日々、何かに反応したり、想いが自動的に湧き出てきたりしています。
少しわかりづらいかもしれないので、図にしてみるとこのような感じで
↓

たとえば子供の頃、お母さんが感情的になりやすく、そのたびに「すごく怖い」と感じていた記憶が心の中に刻まれている女性がいたとします。
その後、お母さんとは和解し、その方自身も大人になったことで
「自分ももう子供じゃないし」
「お母さんもあの頃は子育てが大変だっただけなんだよね」などと、
頭ではすっかり解決した過去のこととして捉えることができていたとします。
けれど、職場で年齢のいった女性上司や先輩がいると
なぜか緊張したり、「怖い」「嫌だ」といった気持ちが自動的に湧き出てしまう…。
これは、過去の記憶の影響で
”目上の女性”と出会うたびに、無意識で”お母さん”を重ねてしまい、
「怖い・嫌だ」という心が自動的に湧き出てきてしまうから
なんです。
・心にどれだけ強く”フタ”しても、湧き出る”心”を止めることはできない
それで、そんなことが自動的に湧き出てしまうと、生きていく上で、本当に困るわけなんですよね。
それで、私達はどうするのか?というと多くの場合
「頭で言い聞かせることや、良い教え・知識・正解を言い聞かせることでフタをする」ことで乗り切ろうとします。

でも残念ながら、この潜在意識の部分は理屈も正論も一切通用しないんです。
なのでどれだけ頭で強く言い聞かせたところで、
心の反応に大きく影響している潜在意識のマイナスな記憶たちには
けっして浸透していかないんですね。
浸透していかないのに押し当てる(押しつぶす)かのようにフタをぎゅうぎゅう・ぎゅうぎゅう上から被せ続けるとどうなるかというと…
「プラスに思おう・思おう」とこれだけ言い聞かせているのに「やっぱりそうは思えない」と、
自分のことをますます責めます。
逆に、強力にフタをし続けた人は
一見、「問題解決」に見えても、
実際のところ、マイナスな記憶(心)が消えて無くなったわけではないので、
マイナスな心でプラスの価値観(教え・学び)を使うことによって、
人を裁いたり、
プラスの価値観を人に押し付けたりします。
・心の問題を解決できないのは、心の弱さが原因じゃない
今、書店に行けばたくさんのプラス思考を説いた本や、
SNS等でも「こう考えましょう」「こうしたらいい」という発信にあふれていますよね。
でも書いてきた通り、潜在意識には正論も理屈も一切通用しないので
本来はこれらの手法は『絵に描いた餅』、
つまり、一見、理にかなっていそうですが
実際は心の仕組みからみた時に、不可能に近い『ただの理想論』にしか過ぎないんです。

なのでもし、今まであなたが自分に言い聞かせること「プラスに思おう・思おう」とチャレンジしてきたけれど、
上手くそれができなかったという経験があったとしても、それは私達の心の仕組みを正確に捉えたら、当然のことなんです。
「だから、そのことで自分を責めないで。
あなたの意志が弱いとか、気合が足りないとか、そういったことのせいじゃないんだよ。」ということ。
それをまずは知ってほしいな、と思います。
・『本当の自分を生きる』=『自分に正直に生きる』?
そして最近では、フタをするのではなく、その反対に、
『自分に素直に正直に生きたらいいんだ』というような考え方もありますよね。
では、そうしたら本当に、問題は解決するのでしょうか?
それが『本当の自分を生きる』ということなのでしょうか?
このあたりについて、次の記事でまた綴っていきますね。
次の記事に続きます🌈
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